2013年8月28日水曜日

Challenge Penticton: レースを振り返って

レース当日は自分のレース以外に色々楽しいことがあったので、レースの最中の細かいことはなんだかどうでも良くなってしまっているんやけど、今後の参考のためにも記憶の定かなうちに書き留めておこう。

スイム:スイムは1時間14分。スイムが一番タイムの予想が付くやろうと思って、希望的予測では1時間5分くらいで帰って来れればと思ってたんやけど、随分外れたね。

前日からの風は止むことなく、スタート時の湖は白波が立つほど海のようになっていた。まあ、もっと荒れてる海でも泳いだことがあるので、それ自体は不安じゃなかったけど、お陰でナビゲーションはかなりずれてもうてた。

ウェーブスタートなので同時にスタートしたのはカルガリー70.3より少ない位。それにあんなに広いビーチでのスタートなのでバトルは全くなし。スムーズな泳ぎ出しで、泳ぎ始めてすぐにちょうど良いペースで泳いでいる足を見つけたので、その足にぴったりとくっついて第1ブイまでは良い感じやったわ。

その足は何人かで構成されてる列車の一部で、僕もそれに乗っかってた訳やけど、これはなかなか良い経験ができた。先頭の人は随分力のある人なんやろう、途中でペースを上げたらその後ろが頑張って放されないように付いていく、ということが何度か繰り返されてまるでバイクレースのよう。

第1ブイ手前まではそのペースに乗って泳いでたんやけど、ブイを回るあたりで前の足を見失ってしまった。ただまあその頃には離れて泳いでいた集団と合流したので、そのうちの誰かの足を見つければ良い位に思ってたんやけど、そうは上手くいかんかった。

と言うのは、僕は第2ブイからの帰りはペンティクトンの高いアパートの建物を目標に泳ごうと決めてたんやけど、実はそれは本当に目標物にしないといけないブイからは微妙にずれていて、微妙とはいえ長い距離を泳いでいると随分メインの集団からハグレてしまって気がついたら一人旅。気付いたときに集団に戻るルートをすぐにとれば良かったんやけど、徐々に戻れば良いやろうと1人で泳ぎ続けてたら結局最後まで一人やった・・・

まあ、スイムのベストタイムが今年は55分と随分ゆっくりなので、コンディション的にも1時間5分というのは難しい目標やったんかもね。そんな中半分1人で泳いで1時間14分やから、まあ良しとしよう。ただナビゲーションだけは何とかしなあかんわな。今後の課題。

バイク:バイクは6時間15分。これは何とも言えん数字やねー。6月のキャンプのときに走って、つかれている足で6時間で走れたので、正直6時間は切れるやろうと踏んでた。でも、目標タイムを決めるのに一番大事な環境要素をキチンと考慮してなかったわ。

と言うのは、朝の波立つ湖から明らかなように、リクターパスを過ぎて北に針路をとったあたりからは結構な風が吹いてた。キャンプの時も風はあったけど、今日はそれよりもはっきりと強めの風。それに加えて9つほど続く短いけど結構な丘を乗り越えていくのはかなり足にきたわ。ちなみに、この辺りのタフさはかのクリスマコーマックもレース後のディナーでコメントしてた。

この辺りのスピードの乗らなさ加減で、その日の(希望的予測に基づく)目標タイムの5時間30〜40分というのが無理なことははっきりした。でもまあ、まだ6時間は切れるやろうは思ってたんやけどね。

ちなみに、このレースで一つだけ致命的なミスを犯したのは、リアのコグを最大で25Tしか付けていなかったこと。キャンプで大丈夫やったからとそのままにしてたけど、27Tに付け替えておけば自慢のハイケーデンスでもう少しスピードに乗せることは出来たと思うんやけど、今の僕には25Tで回しまくれる足は無かったわ。というより、そんなことしたらマラソンを楽しめる自信はなかったし。

前半は殆ど抜かれることが無かったバイクやけど、半分を過ぎたあたりからは随分抜かれたわ。数えきられへんくらいに抜かれて、結構気分も盛り下がって来たのが自分でも感じられて、肉体的以上に精神的に一番辛かったのはこの辺りやったかも知れん。

頑張れば付いていけんことはないやろうということはどこかにあったんやけど、今バイクでプッシュして短縮出来るタイム、それとマラソンでつぶれてしまうリスク、この2つをどう天秤にかけたら良いのか経験のない僕にはどうしたら良いか分からず、ずっとモヤモヤしながら走ってた。


こういった、次のマラソンを考えてどこまでバイクでプッシュ出来るのかというのは、やっぱり経験を積まんと分からんやろうね。今回は「マラソンを気持ちよく走りきれるように」というのが一番の目標やったから、かなり慎重やったと思う。


ということで、最後の難関イエローレイクもほぼサイクルモードで登り切り、「後は下りや」と思ったら、これまたなおさら酷い風。マッカはこれにもぼやいてたわ。キャンプのときには70キロはゆうに出た長い下りが60キロ出るか出ないか。もうバイクタイムはどうでも良くなってたので無理して漕いでスピードを上げることはせえへんかったけど、ちょっとがっかりやったわ。


ラン:ランは4時間6分。これも事前の(希望的予測に基づく)目標タイムの3時間半にはほど遠い。でも、結果的にはこれくらいで走れたのは良かった方かも知れん。と言うのも、やっぱり風にやられた。

不思議なのがバイクで北向きに走っているときに向かい風やったのが、ランで南向きに走っているときにも向かい風。湖の東と西で風がこんなに違うもんなんや。

湖沿いに出るまでは目標通りキロ5分のペースで良い感じで走れてたんやけど、湖沿いのダラダラと続く道に出たとたん強烈な向かい風。ペースはみるみる落ちて、どんどん気分も凹んで来て、一度フッと気を抜いて歩いてみたんやけど、これが引き金でそこからはしょっちゅう歩いてもうた。

まず登りでは歩いて、エイドステーションではもちろん歩いて、そんでしまいには「よし、あの電信柱まで走ったら20歩だけあるこう」とか勝手な約束を自分で作っては歩いてた。

何とか折り返し地点にたどり着いて、後は追い風に押されて帰るだけ、とはいえその時点でかなり歩き癖が付いてしまってたのと、なによりすでに全身の疲労感は否めなく、帰りも結構歩いてもうた。

でも、疲労はあったけど全身の筋肉も関節も全然問題なく、走っている間はきちんとフォームとスピードが維持出来てた。逆に言うとフォームをきちんと維持出来てたから筋肉と関節に余分な負担がかからんかったんやろう。レース後も翌日も普通に動き回れたのはそのお陰かも知れん。地道なStrength-baseのトレーニングの成果やな。

ちなみに誰とレースしている訳ではない、とは思ってたんやけど、ランでは思いっきり抜きまくっていけたのはやっぱり随分気分を盛り上げてくれた。バイクの風の強いセクションで僕を抜いていった人は覚えている限り全員抜き返したと思う。何人かは完全に潰れてたしね。僕も無理してたらああなってたんやろう。

加えて言うとT2でも随分巻き返したようで、僕がテントに入ったときにいた人が誰も出て行く前に僕が出て行った。みんな何をしてたんや?T2のタイムはアマチュアで4位やったわ。

先日のブログでも触れたけど、レース前に一つの究極の目標としていた、「マラソンを笑顔で走りきる」というのはいっぱい歩いたとはいえ達成出来たと思う。沿道の人達やボランティアの人も僕がニコニコしていることには気付いてくれて「He is smiling!」とか「Keep on smiling!」って応援してくれた。



そんなこんなで、それぞれ目標タイムにはほど遠いパフォーマンスやった訳やけど、これだけ楽しく幸せな気持ちでゴール出来たのは一つの成長の証しやね。

アイアンディスタンスを楽しんでフィニッシュ出来る基礎はできたということなんやろう。決して楽な11時間41分ではなかったけど、こうして余裕を持ってフィニッシュしたことで、自分に足りないのは何なのかということが余計にはっきりしたような気がする。

これをベースにこれからのトレーニングに励むことにしよう。ちなみに来年はアイアンディスタンスはしません・・・

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