2014年11月3日月曜日

遥々来たぞ、鹿児島

心行くまで楽しんだ同窓会から家に帰り着いたのは3時頃。旅の予定では高安駅5時45分発の電車に乗らないとアカン。こんなこともあろうかと、飛び起きても出かけられるように旅の準備はしておいたので、5時に目覚ましをかけて寝る。あっという間に目覚ましがなり、フラフラになりながらも家を出た。外はまだ暗い。

そこからの記憶は今イチ無く、夢うつつのまま近鉄とJRを乗り継いで新大阪まで行き、8時前の鹿児島中央行きサクラ号に乗り込み、
隣が空いていたこと幸い2席使って爆睡し、気がついたら

遥々来たぞ、鹿児島。生まれて初めて九州の大地に降り立ちました。

暑い。鹿児島は夏やった。思わず半袖になり辺りをウロウロすると、何やら今日は鹿児島の秋祭りの最終日でパレードが行われているよう。思ってた以上に賑やかで驚いた。

得した気分になりながら、知覧行きのバスの2日間有効パスを買える乗り場まで、パレード見物客の間を縫って歩く。途中うどん屋さんを見つけてお昼ご飯。

カレーうどん。大好きなカレーうどんやけど、帰ってきて2ヶ月で初めて食べた。

途中パレードになぜかリポビタンDのブースを見つけたので、
滋養強壮に1本頂く。ちょっと元気が出た気がする。ファイトー。

パレードの為にバスは予定より随分遅れていたけど、午後1時頃無事知覧行きのバスに乗り込みました。

知覧までの道は、今は随分綺麗に整備されているそうやけど、それでもかなりうねうねの山道。そこをバスの運転手さんはかなりのスピードで飛ばすので結構怖い。
(後部座席から振り返って撮った一枚。臨場感が伝わるやろうか?)

知覧は結構山の中にあるようで、途中の景色は
こんなん。日本の山っていう感じやね。所々山の向こうに海が見えたりして、とても素敵な自然の風景でした。

一時間程で知覧に到着。やっぱり山の上。風も少しありちょっと肌寒い。そらそうや、11月やもん。

今回の鹿児島旅行の一番の目的は、ここ知覧にある特攻平和会館を訪れること。多感な10代の頃から「きけわだつみのこえ 日本戦没学生の手記」を読み、ずっと一度は来てみたいと思っていたから。そして初めは年上のお兄さんとして、やがて同年代として、そして今は教え子の世代となった戦没学生の方々とあまり歳が離れてしまう前に来ておきたかったから。

新しく綺麗になった特攻平和会館。多くの見学客が訪れられていました。

館内は写真撮影厳禁なので中の写真はないけど、実物の戦闘機の他、この記念館の中には沖縄戦での特攻作戦で亡くなられた千数十名の戦没者の写真がかざられています。

その中で、僕が以前から「わだつみ」の中でとりわけ気になっていた人の名前を見つけ、その彼の写真を見た時はとても不思議な感覚に襲われました。やっと会えた、とでもいうかな。しかもその彼がもの凄く男前(今で言うイケメン)やったことにさらに驚きました。

「日本は負けるよ」と冷静な判断で当時の状況を見抜きながらも、特攻と言う文字通り必死の作戦に従事した彼の心にはどのような気持ちが去来したのか。想像することすら難しいけど、それを考え続けることが今を生きる僕たちの義務なんだと思いました。

館内に納められているそれぞれの戦没者の手記、遺書をすべて読もうとすると、それこそ何日も通い詰めないといけない程にあるので、とりあえずはそれぞれの顔写真を眺めながら、感謝の気持ちで祈りながら館内を一周するとちょうど閉館の時間。2時間しか居れなかったのはちょっと短かったかな。続きはまた今度。

外に出ると随分日も沈み始めてたので、暗くなる前に宿に行こうと街の方へ歩き始めた。

で、その道路沿いにはこうして灯籠が延々と並べられて、後から知ったところでは、街中に特攻で無くなられた方の数と同じ数の灯籠をたてる計画だそう。(すでに達成されているのかどうかは知りません。)

20分程歩くと知覧の街の中心部に到着。
既にしんと静まり返った田舎の町と言う感じ。スーパーとお菓子屋さんと食堂が開いてました。

今夜のお宿は
富屋旅館。特攻に飛び立った飛行士たちが訓練生時代から通っていた食堂を、戦後改築して旅館として現在まで続く知覧で数少ない宿。

まあいろんな思いがあってこの宿にしたんやけど、現実的には知覧で泊まるにはここしかない。

中は当然このように畳で最高。でも、というかお陰でというか、さすがに昨日からの疲れが部屋に入ってどーっと出てきた。

なのでとりあえず近くのみなとばし食堂で
トンカツ定食を頂き、

なんか甘いものをと思って隣のお菓子屋さんで買ってきた
ケーキを食べて、

お風呂に入ったら9時過ぎに寝落ちてもうた。あっという間であまり記憶が無い。さすがに疲れてたもんな。

明日は午前中知覧武家屋敷群を見学した後、鹿児島の誇る温泉街、指宿に移動します。

旅ももう後わずか。

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