2015年2月3日火曜日

Maui Camp Day 2: Haleakala, not quite...

キャンプ2日目のミッションはハレアカラサミットへのロングクライム。マウイでのバイクライドで調べると真っ先に出てくる伝説的なルート。何でも、舗装道路での登山道としては世界でも有数のものだそう。僕が自転車を借りたバイクショップのガイドではこんな感じ

ほぼ海抜0メートルの海沿いの国道から60キロ程で海抜3000メートルまで登るらしい。バイクショプのお兄ちゃん曰く、「とりわけ勾配がきつい訳じゃないけど、登り始めたら殆ど力を抜くとこないよ」だそう。どうなることやら。

昨日のトレーニングの疲れも殆どなく、6時半頃に目が覚めて朝食を食べたんやけど、生憎未明から降り始めた雨はまだしつこく降り続いてる。でもまあ、ここら辺は降ってても山頂はスッキリということもあるしな、と気楽に考え出発の準備。山頂がもっと降ってるかもとは思わんかった・・・

雨止まんかなーとか思いながらゆっくり準備して、8時半頃スタート。
幸いにも出発時点では雨は上がってた。ただこの写真から明らかなように、猛烈な貿易風が島全体を吹き付けていたよう。

街の中心部を抜け、ハナハイウェイをしばらく東進。僕の気持ちを察した訳じゃないやろうけど太陽も少し出てきた。

ハナハイウェイからハレアカラハイウェイに入り針路を南東へ取る。バイクショプの兄ちゃんの言う通り、ハレアカラハイウェイに入ったとたんから既に登り始めてた。2〜3%の緩やかな登りがダラダラと。ここで力んだらアカンと努めてイージーに。

奥にぼんやり見えているのが今から向かうハレアカラ。山頂は晴れてる感じ。

ハレアカラハイウェイに入って10キロ程進むと国道377号との交差点に到達。
ここまでで20キロちょっとやけど既に1時間半近くかかってる。

ここからしばらくは牧場の景色が続く長閑なルート。馬さんが草を食べてたりブリーダーのワンちゃんやらが走り回ってた。


 やっと2000フィート。10000フィートってこの5倍?

この辺りは晴れ間が広がって暑いくらいやけど、見上げると山頂にはどんより雲が。風が吹き飛ばしてくれるのを願って走り続ける。

山頂の雲はちょっと晴れたかな?

調べていた通りスタートから30キロちょっとで山頂へ向かうジグザグ道への入り口。
この直前にあったキオスクで水の補給。それとやっぱりコーラも。ちなみにここに休憩場所があると分かっていたことが帰り道に大きな助けになることは、この時は知る由もなかった。

3500フィートあたりから見下ろす港方面。カルガリーの標高は大体これくらい。もしカルガリーから海を見下ろすことが出来たらこんな感じなんやろう。

やっと4000フィート。まだ半分も登ってない・・・

今まで食べ物の補給をしていなかったので、途中で見つけたコーヒーショップでマフィンとクッキーを補給。普段の練習やったら通り過ぎてしまうところやけど、やっぱり今日は念には念を入れて慎重に栄養補給。

そこからしばらくは
 こんな感じでダラダラ続く登り。ダラダラと言っても7〜8%程の勾配がずっと続くのでそれなりに頑張らんと前に進めへん。

誰が書いたのか5000フィートの印。星一つゲット!

でも相変わらずひたすら登り・・・

随分登ってきているのが分かるやろうか。

心配してくれて
こんなメッセージまで。

6000フィート。

登れば登る程雨は強くなってきて風も半端じゃない。
 カルガリーでそれなりに風には慣れているのでなんとか走れるけど、あんまり人に勧められる状況じゃない。

ジグザグルートに入ってから山頂まで距離的には半分程走ったところで入山料を支払うブースに到着。

ブースのおじさんにはくれぐれも気をつけて登るようにと念を押された。確かに普通の感覚ではサイクリングをするコンディションでは無いかも知れん。でもまあそこはカルガリーのタフな環境で鍛えられた自分を信じていける所まで行ってみよう。

7000フィート。十分高地トレーニングの効果がある標高まで登ってきたけど、空気の薄さなどは全然気にならんかった。有酸素レベルのペースで無理せず登ってきているからかな。

チケットブースからしばらく走るとビジターセンターに到着。
ここで再び水分補給。ここら辺からどんどん風と雨脚が強くなってきて、自分でもどこらへんで引き返すかを考え始めてた。

 8000フィートに到達。まだもうちょっとは行けるやろう。

で、9000フィートに到達したところで、これ以上は行くなと言わんばかりの猛烈な突風が吹き付けてきて、さすがにこれ以上は危険と判断して折り返すことを決断。

ただ登りながらずっと考えていたことやけど、実はこの風と雨の中下るのはもっと危険やろう。だから登りながらそれを先延ばしにしていたということもあるんやけど・・・

いざ決断したら大事なのは集中力。気合いを入れ直して、全身の神経を研ぎすましてブレーキとタイヤの挙動を感じながら一気に下っていった。

あれほどえっちらおっちら登ってきたのが、あれよあれよと1時間程でジグザグ道への入り口へ下りてきた。ただ登りではそれなりに発熱しながら走っていたのであまり寒さを感じなかったけど、下りは体温は奪われる一方。途中まっすぐな区間を見つけては猛烈なハイケイデンスで出来るだけ体温を上げる努力をしたんやけど、焼け石に水。というかドライアイスにホッカイロ?

カルガリーで鍛えられているとはいえ、濡れたからだに強風を浴び続けたせいで体はガクガクしてきた。それにずっと下ハンを持って下っていたせいで腰が痛い。

さすがに身の危険を感じたので、逃げ込むようにして行きしなに立ち寄ったキオスクの隣にあるレストラン(Kula Lodge & Restaurant)に身を寄せさせてもらいました。

トイレで鏡を見て分かったんやけど、青白い顔で飛び込んできた僕の状態を察したのか、ウェイトレスのお姉さんは聞くまでもなく暖炉の前に案内してくれて、新たに薪を足して火を強くして暖めてくれました。


今思えばかなりオシャレなレストランに迷い込んできた濡れ鼠のような僕を、嫌な顔一つせず迎え入れてくれたお店のスタッフには本当に感謝の言葉もありません。

びしょびしょになったジャージを暖炉の前に広げて気持ちばかりの乾燥。ホットチョコレートにチョコムースのケーキも追加で注文して、僅かばかりの感謝の気持ち。おかげさまで1時間近く休ませてもらいました。

でもここで体勢を立て直すことが出来てなかったら、ここからの30キロ程の道のりは本当に地獄のような苦しみやったやろう。本当に命の恩人です。今度車で山頂へ行く時には是非普通のお客として寄せてもらおうと思います。

ここからは下りとは言え緩やかやし、スイッチバックも無いので飛ばせるだけ飛ばして、30分程でハナハイウェイまで下りてきた。あれだけ寒さに震えていた体も、20度以上の気温の海沿いまで下りてきたら十分暖まってきたみたい。

ホットチョコが体に染みてきて気持ちよくなって一気に走り続けて、結局1時間弱で残りの30キロを走り切ってホステルに帰還。疲れた体もさることながら、雨の中走り続けてドロドロのデフィー号を気持ちばかりの洗車で綺麗にしてあげて、今日のミッション完了。

一時はどうなることかと思ったけど、無事帰ってくることが出来て何より。山頂に到達することは出来へんかったけど、体力的にはもちろん精神的にはとても良い訓練になったし、沢山のことが学べたキャンプ2日目のライドでした。

明日はハナに向けて、このキャンプ最長のロングライド。晴れてくれると良いんやけど・・・

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