2016年12月30日金曜日

久しぶりのバンクーバー

先週もの凄く久しぶりにブログを更新した所で、折角なので先日訪れたバンクーバー滞在記も思い出に書いておこう。

前の投稿で書いたように、この年末の休みを使って、2017年の秘密のプロジェクトのため約3年ぶりにバンクーバーを訪問。3年前はチャレンジペンティクトンの準備で、キツラノで行われたオープンウォータースイムレースに参加したときやった。

UBCでの修士課程に在籍中にバンクーバーで1年住んでた時はキツラノに住んでいて、それ以降何度か訪れた時もキツラノで泊まっていたけど、今回は冬の訪問ということもあり、
ダウンタウンに滞在。大きな街です。カナダの2、3番目かの大都市で、気候も(比較的)穏やかということで、冬でも旅行客らしき人が沢山でした。

訪問の目的の1つは、バンクーバー郊外の街バーナビーにある室内トラックで練習させてもらうこと。今年のトラックナショナルでの苦い経験から、短いトラックのタイトバンクを攻略するための特訓です。

で、バーナビートラックのバンクはこれ。下から見たらまるで壁です。ミルトンのバンクも凄いと思ったけど、ここは更に上を行っていました。

オープントラックのセッションに2日間通って、合計3時間ちょっと走らせてもらったお陰で、この壁のようなバンクにも随分慣れてきました。バンクの上からスプリントで思い切り飛び込んでいったり、猛スピードでも黒線の上を比較的外れずに走れるようになれたのは大きな収穫です。来年のトラックナショナルまでまた何度か走りにこようかな?

ところでバンクーバーは日本人が多く住んでいたり訪れたりする所なので、日本食屋さん(お寿司・ラーメン)が街の至る所に。普段カルガリーでは日本食の外食は全くしないけど、今回は折角なのでお試しに何度か行ってみました。

2日目の夜に食べた「陣屋」というラーメン屋さんの一番人気「トンコツブラック」。日本に比べたら信じられへんくらい高いけど、今までカナダで食べたラーメンでは一番美味しかったです。今回納得したのは、カナダではラーメンは高級料理だということでした。

で、秘密のプロジェクトについてはまだ書かれへんねんけど、その準備のため、
こんなとこや、

こんなとこ、

そしてこんな所を散策していました。

途中に、13年前に1年だけお世話になった母校
のキャンパスも通ってきました。

最後はダウンタウンを対岸に眺めるキツラノのジェリコビーチもぶらり。
こうやってみるとやっぱりカルガリーとは比べ物にならないくらい大きな街です。

ところで、普段体ばかり鍛えているのでもう少し右脳も活性化させようと、2017年のテーマはアートになりました。というわけで、新年さっそく良いスタートを切れるように、ホステル側にあったバンクーバー美術館にフラッと見学に行ってきました。

誘われた訳でもなく自分の意志で美術館に来るなんて初めてかも知れん。

とりあえず、色んな展示物を観ながら、作品の伝えようとする何かを感じられるように心の中を空っぽにして、ひたすら2時間ちょっと館内を歩き回ってきました。



色んなものがアートになるんやなー、という面白い作品が沢山。色々好きな作品があったけど、お気に入りは
これ。いつも感謝の気持ちを忘れないように。

全ての作戦が無事終了して、最終日は昼過ぎの便の飛行機まで街を散策。カナダの西の端にある街やけど、意外と歴史を感じさせる趣のある町並みでした。

こんな感じの建物はカルガリーには無いな〜。

ブラブラ歩いてガスタウン界隈へ。
普段は観光客で賑わっているはずのガスタウンも、クリスマス当日ということもあり店は軒並み閉まっていて閑散としていました。こうやってみるとレンガ敷きの通りは雰囲気はヨーロッパの古い街みたい?

ガスタウンの一角には有名な蒸気時計が。
文字通り蒸気で動いているので、てっぺんからポッポと湯気がでています。ちなみにこの時計はこの夏小樽で発見した蒸気時計と同じ制作者によるものだそうです。兄弟分やね。

まあ、こんな感じで久しぶりのバンクーバー滞在は短いながらも充実して過ごせました。この時期に来るのは今イチにしても、たまにはこうやって遊びにくるのも悪くないなーって思わせてくれる旅でした。

2016年12月23日金曜日

2016年シーズンを振り返って

いらっしゃいませ。

ご無沙汰しております。いい加減年の瀬も迫り、2016年も残り一週間という所まで来てしまいました。で、実は今2017年に向けての秘密のプロジェクトの準備のためバンクーバーに来ています。

まあ、そのプロジェクトについては今は書けないですが、せっかくこうして日常を離れてボーッとする時間が出来たので、ずっと書こう書こうと思っていた2016年を振り返っての思い出を徒然なるままに書いてみようと思います。

前回の書き込みでは、2016年の前半戦の大イベントだったGhost of the Gravelについて書きましたが、その後のシーズンもハイライトが目白押しでした。

まずはカナダデーウィークエンド。去年からエドモントンで行われてるカナダデークリットには出るようになったけど、今年はカナダデーがちょうど金曜日にあたるという事で、続く土日にもレースが行われました。

去年はレース早々にドロップしてしまい完走出来なかったカナダデークリットは今年は無事完走。2戦目のPRWロードレースでは最後のアタックのタイミングを見誤りゴール直前にブローアップしてしまったけど、勝ちにいくレース展開を初めて経験。それらの前振りがあったお陰か、最終戦のRiverdale Critでは見事初優勝を飾る事ができました。

しかもこのレースの主催者はエドモントンのトラック仲間のコーナー。彼の初主催レースで僕の初優勝を飾れたのも何かの縁かな。

初優勝の記念品はそのコーナーが描いたというこの素敵な絵。一生記念にします。

この後もちょこちょこと色んなレースに出て、
久しぶりにトレイルランレースに出て年代別で2位になったりしたけど、

次のハイライトはやっぱりトラックレースのアルバータ選手権。特に去年死闘を繰り広げたライバルのダンとは今年も熱いバトルを楽しめました。

(初日のマッチスプリントでの駆け引き。マサさん撮影)

(マッチスプリントでは今年も僕が完勝しました。)

(初日のバトルの後のビールでのスプリント対決。これは負けた。)

で、2日目の1キロタイムトライアルでも勝ち、これを勝てば今年のマスターAチャンピオンになれるという最後の競輪で、
完敗。もっと早くに前に出ておくべきやったのに、タイミングを逸して逃げ切られてしまいました。これはめちゃくちゃ悔しかったです。

でも、2人の熱いバトルはみんな楽しんでくれていたようで、1位2位の表彰式ではこの日一番の拍手を頂く事が出来ました。友達と呼べるライバルがいて、全力での勝負を応援してくれる仲間がいるこの環境でレースが出来る事に本当に感謝しています。

その後は毎年恒例のTour de Bownessを初めてCat 4で走り、Cat4の厳しい洗礼を受け(まあ疲れてたというのはあるんやけど)、来シーズンへ向けての課題が見つかった所で今年のロードシーズンは終了。思えば今年もいっぱいレースにでたわ。

(ロードレースでドロップされた後の一人旅。気持ちの良い日で良かった。)

(長い時間がかかったけど、やっとこさCat4に昇格。Cat3にはさっさと上がれるように頑張ります。)

ちなみに、ちょうどその時期に行われていたUCI プロツアーのTour of Utha第一ステージで僕のコーチの一人Kris Dahlがスプリント勝負を制して見事優勝!

これは自分のレースじゃないけど、やっぱり今年のハイライトやろう。

Tour de Bownessが終わってからは休暇と日本での学会参加を兼ねて3週間程日本で過ごしました。その時の思い出は後々振り返って描く事にして、カルガリーに帰ってきてからのハイライトは、何と言っても9月末に行われたトラックサイクリングのカナダ選手権。

去年から真剣にトラックレースをするようになり、みんなに良い経験だからと薦められていたのを今年いよいよ初参加。周りの選手の層も分からず、とりあえず自分の実力を計るための体験学習的なものとして。

会場はオンタリオはミルトンにある屋内トラック。
世界大会も行われる国際基準のベロドロームです。

1周が250メートルしかないトラックのバンクは下から見るとまるで壁です。

僕は初日の1キロタイムトライアル、2日目のスプリント、チームパーシュート、スクラッチ、それと最終日の競輪と3000メートルパーシュートに登録しました。

1つ1つのレースの結果ははっきり言ってパッとしないものに終わりましたが、最初のキロでの絶望的な出だしから徐々にトラックでの感覚を掴んで来て、最終日の競輪とパーシュートではそれなりに納得のいく走りが出来たと思います。

競輪の予選では全然前に出る事が出来なかったけど、7位−12位決定ラウンドではダーニーが引っ込むと同時に前に飛び出して、途中で一人に抜かれてしまったけど2着を死守して完走。これは熱い走りが出来たと思う。

そしてプロビンシャルではブローアップしてしまい苦手意識がいっぱいのパーシュートでも、我慢の走りで自己記録を20秒以上更新する事ができました。まあ元の記録が悪かっただけ何やけど。

何にせよ、1つ1つのレースの内容はともかく、薦められたようにトラックレースを始めたこの初めの段階でこういう体験を出来た事は本当に良い事だったと思います。僅かにはある自分の良い所と沢山ある弱い所がはっきり分かったし、何よりマスターズクラスでもの凄い走りをする人を沢山見て思い切り刺激を受けてくる事ができたし。

この経験を糧に来年はもっと良い走りが出来るように、地道に頑張ります。

2016年のハイライト、まとめでした。

(スクラッチレースで走っている貴重な一枚。マサさん提供)

(ユベントスとシナジーの混合レースで走ったチームパーシュートで銅メダルを獲得。銀メダルだった同じアルバータチームと記念撮影)


2016年6月27日月曜日

Ghost of the Gravel 2016

あまり日が開いてしまわないうちに続けて書きます。昨日(一昨日?)はKicking Horse Cupのヒルクライムイベントについてまでなんとか書いた。

で、今日は2016年シーズンに幾つか予定しているAレースの内、前半戦を締めくくるGhost of the Gravelについて。なかなか思い入れの深いレースなので別建てで。

このレースは去年にも出たんやけど、2度目の開催となる今年はコースが大幅に変更されて、118キロのコースのほぼ全部110キロがグラベルになった。去年の160キロから距離は短くなったけど、多分去年と同じくらいか、或はもっと時間がかかるかもということで、
補給食は山盛り準備。結局全部は食べへんかったけど、しっかり補給を続けていたことでギリギリ命拾いすることになるとはこの時は想像もしてなかった。

当日の朝は去年のように結構強い雨が降りしきってた。天気がどうなるか分からない中準備しないといけなくて、去年ように途中大雨に降られて極寒の中走る方に賭けたんやけど、大外れ。タイツと長袖のインナーを着てスタートしたんやけど結果的には着過ぎ。後々大問題に。

スタート早々のグラベルの登りではみんなかなりのスピードで飛ばしていて、僕は先週のヒルクライムイベントでのペースで頑張ってなんとか付いていけるくらい。このまま続けて付いていったら早々に炎上してしまうと思ったので、気持ちを切り替えて自分のペースで走ることに。長いレースになるやろうからね。

ちなみに去年はグラベルセクションに入った時には既にドロップされていたから知らんかってんけど、このレースでまともに競争するためにはあのペースで走れないとあかんねやと改めて痛感。

とりあえずの目標にしていた一つ目の頂上まではちょうど良い(と思っていた)ペースで走り続けることが出来て、練習での記録より数分早くに頂上に到着。レーススタートから34キロで1時間半程。まだまだ先は長い。

大きな誤算は、数ヶ月前のコース試走の時に道を間違って走っていなかった、その次の中間セクションが実は一番厳しいセクションやったということ。短いけどかなりきつい傾斜にぎっしりグラベルが敷かれていて、頑張って登れば登る程足が削られていく感じ。気持ちもどんどん凹んできたのがこの頃。

しかも最悪なのは、2つ目のエイドステーションまでそれほど時間はかからんやろうという、全く勘違いの思い込みのせいで、1つ目のエイドステーションで水の補給をしてなかったこと。

どんどん日が登り暑くなってくるのに、水ボトルはほぼ空。多分かなり脱水症状が始まってたんやろう。足はピキピキ攣り始めるし、しまいには脇腹やら腕やらまでが攣ってきた。あまりにキツい登りに足が動かなくなり、途中一度自転車から降りてしゃがみ込んでしまう始末・・・まだ半分以上残ってんのに、こんな足でどうやってゴールできんねん?

幸いにもこまめに栄養補給は続けていたのでボンクした感じではなく、気持ちもまだ維持していたので、無様な自分に笑いながらもなんとかゴールまでたどり着くための戦略の練り直し。この辺りの気持ちの強さは長年の経験からくるものかな。頑張ったと思う。

少し歩いたりしながらなんとか攣りまくった足を宥めて、文字通り一歩一歩前進。その強烈な登りが終わった辺りからはキチンと自転車にまたがって再スタート。

なんとか無事に2つ目のエイドステーションにたどり着き、ボトルに水を補給してもらい、さらにレッドブルを2缶一気に飲み干した。後日スーパーでレッドブルを見たんやけど、結構な値段するんやね。気前の良いエイドステーションで本当に感謝。

その後幾つかタフな登りがあったりしたけど、ゴールに向かって着実に進んでいるので少しは気持ちが明るくなった。ギリギリで走っていたのでこの期に及んで何人にも抜かれてしまったけど、この際レースの順位はどうでも良い。ただ心配なのは、僕がフィニッシュする時までゴールに人が残っているんやろうかということ・・・

グラベルが終わってからの最後の2キロの登りは文字通りデスマーチ。どうやって登り切ったんか覚えてないけど、なんとか攻略して、最後はゴールまで緩やかな下り。終わった・・・なんとか帰ってきた・・・

ゴールではみんな暖かく出迎えてくれた。レースとしては話にならん結果やったけど、色々学ぶことがあったし、なんとか遣り切った感は最高で、とても嬉しかった。去年のレースとは比べ物にならない達成感があった。

これからこのレースは、毎年でているスタンピードに並んで、自分の成長を計る物差しになるやろう。このレースで勝負が出来るようになればかなりなもんやろうし。来年どれくらい走れるようになってるか楽しみや。

何はともあれ、今年も無事完走。めでたしめでたし。


レース後のムスコカ号。去年よりはドロドロがマシかな。

ビチョビチョの抜け殻。

レース後のご褒美のハンバーガー。しかもさらにレッドブル。最高のご褒美でした。

去年までのチームメイトアンドリュー。去年は最後のスプリントで3着やったけど、今年は10分以上の差をつけて堂々の優勝。別格です。

クタクタになって帰ってきたけど、とりあえずムスコカ号が先にシャワー。

で、自分もゆっくりシャワーを浴びた後は、完走を祝ってささやかな乾杯。ちなみに、去年の投稿を見てビックリしたんやけど、去年も同じビールで乾杯してた。夏やからね。

2016年6月25日土曜日

2016年ロード・トラックシーズン前半戦を振り返って

あれよあれよと3ヶ月以上ブログの更新を怠っています。

2013年に再開して以来の、日々の写真日記としての役割を完全にFacebookに奪われてしまい、その存在意義が危うくなっているこのブログですが、日本語でまとまった文章を書いて残せるのは将来振り返った時に大切な思い出になるので、細々とでも書き続けて行こうと思います。(誰が読んでくれているのか分からんけど、まあ元々の想定読者自体が未来の自分やから。)

今週末は久しぶりに(一ヶ月以上ぶり?)にレースの無い週末。昨日の夜から降り続いている雨が今朝になっても止んでいなくて、今日は完全オフ気分。そういったこともあり、今日は今年のロード・トラックシーズンの前半戦を振り返ってまとめてみようと思います。

(多分このブログはこれからそういう役割に移行していくんやろうと思います。)

今シーズンも例年通りCBTLのトラックリーグからバイクシーズンの開幕。今年はAグループに昇進したので、レースのスピードが去年までのBグループと比べもんになれへんくらい速い。しかもスピードの強弱が猛烈で、加速であっという間においていかれてしまう。そんなAグループでの初めてのレースは完全に置いてけぼりで、一人場違いな感じでした。でもまあ、初めはみんなそんなもんやし、これに対応出来るようになればかなりのレベルアップになるやろうと、さらに気合いが入りました。

ロードの開幕は今年もエドモントンでのVelocity Stage Raceから。パワーなどの数字的には今年は随分成長してきているのが分かっていたので、出来れば結果に繋げたいもの。1日目朝の9キロのITTは思った通り10分を経過してからの気持ちの途切れが明らかで、結果には繋がらず。1日目午後のロードレースはなかなか良かった。いつも残り5キロ位からのラストスパートで遅れ気味になるのもこの日はちゃんと付いていき、しかも残り1キロで集団が混乱気味になるのを嫌って気持ちが切れてしまうのも押さえ込み、残り200メートルではしっかりスプリントにも参加して、結果5位。

ロードレースでは結果をだしたことが今まで無かったけど、今年はさい先の良いスタートが切れたかな?ただ逆に翌日のクリットは散々で、スタートでクリップインに手間取り出遅れてから集団に追いつくのに力を使い果たしてしまい、次第に遅れ始めドロップしてしもうた。例年ロードは今イチ、クリットはOKというパターンやったけど、今年は逆みたい。

その後数週間はCBTLが雨で流れてレースペースでの練習があまり出来ず。振り返ってみればこのCBTLでキチンと強度の高いトレーニングが出来ていることがロードレースの為に大切やったみたい。

そして迎えたロード2戦目は今年初開催のAlex Stieda Classic。初日のロードレースは7キロのグラベルセクションを含んでいて、Ghost of the Gravelに向けて自分の足がグラベルにどれだけ対応出来るかの良いテスト。2日目はVelocityと同じコースでのクリットで、この日は逆回り。

結果的には散々といっても良いくらい。初日のロードレースはグラベルセクションに入るまでは良い感じで集団にくっ付いて走ってたんやけど、グラベルに入った瞬間に完全に足元をとられて、あっという間に置いてけぼり。前日にマイペースで試走した時には平気やと思っていた細めのタイヤは、この日のレースペースでは完全に役立たず。

まあ自分の技術とパワー不足というのもあるんやけど、どうしようもない。なんとか気持ちを切り替えて自分のペースで走り続けることに。

(こんな感じ・・・)

グラベルが終わってからの2周目のロードセクションは、さらに気持ちを引き締めてレースペースでのトレーニングとして。2周目のグラベルセクションもなんとかやり過ごし、最後のコーナーを立ち上がってから、レースでのゴールスプリントをイメージして最高のスプリントを決めてフィニッシュ。このスプリントはなかなか出来がよく、フィニッシュしてからみんなに「最後のスプリント凄かったね〜」って褒めてもらえた。これが本当のレースの最後に先頭で決められるようになれば良いんやけど。

翌日のクリットはもっと酷かった。この日は別にスタートで出遅れた訳でもなく、ただ単純に足が無かった。去年までは悠々とこなせていたリサーチパークの一連のコーナーも、今年はなんでかすごくヘタクソになってる気がする。トラックでばっかり走ってるからやろうか?いつもはあのコーナーで前との間を詰めていけたのに、今年は2戦とも逆にあそこで差が広がってしまうようになってた。来年に向けてなんか対策を練らないとあかん。

翌週はカルガリーでのロード開幕戦、Jason Lapierre Memorial。その前の木曜日のトラックリーグ第2戦目で思った以上にちゃんと走れたので思い切って出ることにしたレース。

初日は夕方にITT、2日目は郊外でクリット。ITTは例によって、折り返しの登りの向かい風に耐えきれず10分過ぎから気持ちが切れてしまい、炎上。やっぱりペース配分が難しい。でもまあ、これはもうちょっと先の課題。

ただ2日目のクリットは良かった。スタート直前に今年からCSIのコーチをしているタニヤに「今日はキッチリ頑張れるはずよ」と応援してもらったのが効いたのか、初めから積極的に前に出てポジションをキープして、途中集団の後ろに下がってしまいそうになった時もコーナーからの立ち上がりでちゃんと前に出て走り続けることができた。途中前を走るレーサーに前輪を擦られて、あわやクラッシュという自体にも冷静に対応し事なきを得て、レース続行。最後のコーナーでの位置取りが今ひとつできちんとゴール前スプリントには絡まれへんかったけど、結果オーライの15位。ちょっと自信を取り戻したレースでした。

そして、AレースのGhost of the Gravelへ向けての最後のレースは、BCのゴールデンであったKicking Horse Cup。知ってたけど出たことは無かったレースで、今年は登りの力を試すべくヒルクライムだけ参加。

(これがスタート。こんな登りが途中僅かの下りを挟んで11キロ続きます。)

予想以上に速いスタートで、無理して付いていったらすぐに潰れてしまうのが明らかやったので、初めから自分のペースでヒルクライムトレーニングとして走ることに。途中霰が降ったりとなかなかエピックなイベントで、11キロの登りを約40分で攻略。パワーもしっかり出ていたし、一人でも最後まで気持ちを切らさず走り切ったということで、トレーニングレースとしては最高の出来。

40分のレースのために往復6時間かけて移動するってなんか無駄が多い気がするけど、来年は是非ステージレース全部出てみようかな。

そんなこんなで翌週は今シーズン前半戦を締めくくるAレースのGhoso of the Gravel。これまでの積み上げたトレーニングの成果がしっかり出せるよう、レースウィークの過ごし方も練習のうちの一つ。勉強です。

あまりに長くなったので続きは改めて。

2016年3月4日金曜日

Kananaskis Ski Marathon: The Cookie Race

危うくまた一週間遅れの書き込みになってしまうところやった。今週末のシーズン最終戦の前に、先週末のクッキーレースを振り返って書き込んでおこうと思います。

カナナスキス・スキーマラソン、通称クッキーレースはアルバータのクロカンレースシリーズの花形レース。僕が生まれた頃から続く伝統あるレースだそうです。

レースが開催されるのは、クロカンスキーを始めた3年前には何度か練習に来たことのあるピーターロヒード州立公園という、ロッキー山脈の入り口にあたるところ。

レース前日に一泊するために夕方ハイウェイ40を走っているときの景色が、
こんな感じ。夏にはちょくちょく自転車のトレーニングに来るとても素敵なところ。綺麗な空気のせいか夕方の青空に何とも言えない深みがありました。

レースやトレーニングキャンプなどではいつもお世話になっているホステリングインターナショナルやけど、カナナスキスで利用するのは始めて。
この日ドミトリーに泊まったのは僕だけで、このたくさんベッドのある大部屋に僕一人でした。気持ちちょっと怖かった・・・まあ静かでよかったけど。

翌朝は10時レーススタートに向けて宿を8時に出発。朝早くのせいか、
ハイウェイ沿いには普段より大きな野生動物が。

めっちゃ見られてた。

予定通りスタート90分前には会場についてレースの準備。
 通販で買った名前入りのステッカーをスキーと、

ポールに張って、気分はプロフェッショナル。日の丸とメイプルリーフは色合い的にも相性バッチリ。

今日のレースは全員クラシック。キッズレースを含む短い部門を合わせると全部で500人以上エントリーしていたそうで、僕の出場する42キロ部門だけでも100人以上。流石花形レースや。

前週の好タイムに気を良くしてか、今日は結構前の方からスタート。
まあどうせ沢山抜かれることになるやろうけど・・・

コースは普段練習しているキャンモアと違い山の中の細めのトラック。
レース前の試走で撮った写真ではこんな感じ。

で、予定通り10時きっかりにスタート。

いやー、振り返ってみてもよく完走したなというくらい、なかなか手強いレースやった。

前週にキャンモアで39キロレースを完走したけど、この42キロレースは比べ物にならないくらい標高差のあるコースで、42キロで700メートルくらいの獲得標高。途中のウィスキージャックトレイルでは6キロの間に300メートル近く一気に登るという激しさ。しかも途中降ってきた湿った雪のせいでスキーに雪の塊がへばりつき、何度も立ち止まって削り落とさないといけない有様。ホンマに嫌になって、途中僕にしては珍しく大声で悪態をついてた・・・

ウィスキージャック攻略に見事1時間かかり、コースの半分を過ぎた辺りで1時間50分もかかってる。今日は3時間はおろか4時間くらいかかって完走することになるかなー、と思いながら後半に突入。

100人ぐらいでスタートしても、その頃には既にまわりには誰もいてない。気持ちがどんどん萎えてきたんやけど、丁度その頃少し前を滑る選手を発見。頑張ったら追いつくかもと思い、気持ちを入れ替えてなんとか滑り続けるよう自分に叱咤激励。

残り10キロくらいのところでその人に追いつくことが出来た。追いついて見てみると、なんとその人は何所からどう見てもおばあちゃん。凄い。若造が泣き言言ってる場合じゃないとさらに気合いが入った。

そこからは自分が前に出て一緒に励まし合ってゴールを目指すことに。最後の登りが続く区間に少し差が開いてしまったけど、あの時気持ちを切らさずに滑り続けることが出来たのはあの人のお陰やろう。

結局、4時間もかかることはなく、始めてのクッキーレースを3時間35分で無事完走することが出来た。

クタクタやったけど、ゴール前にクールダウンしながら流して滑っていると、例のおばあちゃんがゴールイン。

お礼を言って彼女の健闘を称えて、記念に一枚。
シルビアさんというひとなんやけど、調べてみたら60−69歳のカテゴリー。家の母さんと同じ世代やん。さすがにその世代のエントリーは彼女一人で、もちろん優勝。でも、そんなことどうでも良いくらいに本当に心から讃えてあげたい人です。

僕の3時間半という記録は、僕のカテゴリーの出走者18人中の10位。ただ僕の前と後ろにはそれぞれ30分くらい差が開いてるという、結構力の差が激しいカテゴリーのよう。しかもカテゴリー上位4位までが2時間半以内に完走している。まだまだ頑張らないと。

何はともあれ、レースの後はしっかり栄養補給。色んなバリエーションの美味しいスープが振る舞われるとともに、やっぱりクッキーレースというだけあって、
色んな形と味のクッキーが文字通り山盛り。当然レース中のエイドステーションの補給食もクッキー。クッキー大好きの僕にはたまらないイベントでした。

レーススタートの時点では薄曇りといった感じのカナナスキス地方やったけど、レースが終わった時には綺麗に晴れてきてた。
 駐車場から見る近くにそびえる山は見事に岩山。ロッキー山脈と名付けられたのはやっぱりこのゴツゴツとした見た目からなんやろうか?

 なんてどうでも良いことを考えながら、翌週のレイクルイーズロペットに向けて結構の手応えを感じながらロッキーを後にしました。

次は最終戦のロペット。頑張ってきます。