2016年6月27日月曜日

Ghost of the Gravel 2016

あまり日が開いてしまわないうちに続けて書きます。昨日(一昨日?)はKicking Horse Cupのヒルクライムイベントについてまでなんとか書いた。

で、今日は2016年シーズンに幾つか予定しているAレースの内、前半戦を締めくくるGhost of the Gravelについて。なかなか思い入れの深いレースなので別建てで。

このレースは去年にも出たんやけど、2度目の開催となる今年はコースが大幅に変更されて、118キロのコースのほぼ全部110キロがグラベルになった。去年の160キロから距離は短くなったけど、多分去年と同じくらいか、或はもっと時間がかかるかもということで、
補給食は山盛り準備。結局全部は食べへんかったけど、しっかり補給を続けていたことでギリギリ命拾いすることになるとはこの時は想像もしてなかった。

当日の朝は去年のように結構強い雨が降りしきってた。天気がどうなるか分からない中準備しないといけなくて、去年ように途中大雨に降られて極寒の中走る方に賭けたんやけど、大外れ。タイツと長袖のインナーを着てスタートしたんやけど結果的には着過ぎ。後々大問題に。

スタート早々のグラベルの登りではみんなかなりのスピードで飛ばしていて、僕は先週のヒルクライムイベントでのペースで頑張ってなんとか付いていけるくらい。このまま続けて付いていったら早々に炎上してしまうと思ったので、気持ちを切り替えて自分のペースで走ることに。長いレースになるやろうからね。

ちなみに去年はグラベルセクションに入った時には既にドロップされていたから知らんかってんけど、このレースでまともに競争するためにはあのペースで走れないとあかんねやと改めて痛感。

とりあえずの目標にしていた一つ目の頂上まではちょうど良い(と思っていた)ペースで走り続けることが出来て、練習での記録より数分早くに頂上に到着。レーススタートから34キロで1時間半程。まだまだ先は長い。

大きな誤算は、数ヶ月前のコース試走の時に道を間違って走っていなかった、その次の中間セクションが実は一番厳しいセクションやったということ。短いけどかなりきつい傾斜にぎっしりグラベルが敷かれていて、頑張って登れば登る程足が削られていく感じ。気持ちもどんどん凹んできたのがこの頃。

しかも最悪なのは、2つ目のエイドステーションまでそれほど時間はかからんやろうという、全く勘違いの思い込みのせいで、1つ目のエイドステーションで水の補給をしてなかったこと。

どんどん日が登り暑くなってくるのに、水ボトルはほぼ空。多分かなり脱水症状が始まってたんやろう。足はピキピキ攣り始めるし、しまいには脇腹やら腕やらまでが攣ってきた。あまりにキツい登りに足が動かなくなり、途中一度自転車から降りてしゃがみ込んでしまう始末・・・まだ半分以上残ってんのに、こんな足でどうやってゴールできんねん?

幸いにもこまめに栄養補給は続けていたのでボンクした感じではなく、気持ちもまだ維持していたので、無様な自分に笑いながらもなんとかゴールまでたどり着くための戦略の練り直し。この辺りの気持ちの強さは長年の経験からくるものかな。頑張ったと思う。

少し歩いたりしながらなんとか攣りまくった足を宥めて、文字通り一歩一歩前進。その強烈な登りが終わった辺りからはキチンと自転車にまたがって再スタート。

なんとか無事に2つ目のエイドステーションにたどり着き、ボトルに水を補給してもらい、さらにレッドブルを2缶一気に飲み干した。後日スーパーでレッドブルを見たんやけど、結構な値段するんやね。気前の良いエイドステーションで本当に感謝。

その後幾つかタフな登りがあったりしたけど、ゴールに向かって着実に進んでいるので少しは気持ちが明るくなった。ギリギリで走っていたのでこの期に及んで何人にも抜かれてしまったけど、この際レースの順位はどうでも良い。ただ心配なのは、僕がフィニッシュする時までゴールに人が残っているんやろうかということ・・・

グラベルが終わってからの最後の2キロの登りは文字通りデスマーチ。どうやって登り切ったんか覚えてないけど、なんとか攻略して、最後はゴールまで緩やかな下り。終わった・・・なんとか帰ってきた・・・

ゴールではみんな暖かく出迎えてくれた。レースとしては話にならん結果やったけど、色々学ぶことがあったし、なんとか遣り切った感は最高で、とても嬉しかった。去年のレースとは比べ物にならない達成感があった。

これからこのレースは、毎年でているスタンピードに並んで、自分の成長を計る物差しになるやろう。このレースで勝負が出来るようになればかなりなもんやろうし。来年どれくらい走れるようになってるか楽しみや。

何はともあれ、今年も無事完走。めでたしめでたし。


レース後のムスコカ号。去年よりはドロドロがマシかな。

ビチョビチョの抜け殻。

レース後のご褒美のハンバーガー。しかもさらにレッドブル。最高のご褒美でした。

去年までのチームメイトアンドリュー。去年は最後のスプリントで3着やったけど、今年は10分以上の差をつけて堂々の優勝。別格です。

クタクタになって帰ってきたけど、とりあえずムスコカ号が先にシャワー。

で、自分もゆっくりシャワーを浴びた後は、完走を祝ってささやかな乾杯。ちなみに、去年の投稿を見てビックリしたんやけど、去年も同じビールで乾杯してた。夏やからね。

2016年6月25日土曜日

2016年ロード・トラックシーズン前半戦を振り返って

あれよあれよと3ヶ月以上ブログの更新を怠っています。

2013年に再開して以来の、日々の写真日記としての役割を完全にFacebookに奪われてしまい、その存在意義が危うくなっているこのブログですが、日本語でまとまった文章を書いて残せるのは将来振り返った時に大切な思い出になるので、細々とでも書き続けて行こうと思います。(誰が読んでくれているのか分からんけど、まあ元々の想定読者自体が未来の自分やから。)

今週末は久しぶりに(一ヶ月以上ぶり?)にレースの無い週末。昨日の夜から降り続いている雨が今朝になっても止んでいなくて、今日は完全オフ気分。そういったこともあり、今日は今年のロード・トラックシーズンの前半戦を振り返ってまとめてみようと思います。

(多分このブログはこれからそういう役割に移行していくんやろうと思います。)

今シーズンも例年通りCBTLのトラックリーグからバイクシーズンの開幕。今年はAグループに昇進したので、レースのスピードが去年までのBグループと比べもんになれへんくらい速い。しかもスピードの強弱が猛烈で、加速であっという間においていかれてしまう。そんなAグループでの初めてのレースは完全に置いてけぼりで、一人場違いな感じでした。でもまあ、初めはみんなそんなもんやし、これに対応出来るようになればかなりのレベルアップになるやろうと、さらに気合いが入りました。

ロードの開幕は今年もエドモントンでのVelocity Stage Raceから。パワーなどの数字的には今年は随分成長してきているのが分かっていたので、出来れば結果に繋げたいもの。1日目朝の9キロのITTは思った通り10分を経過してからの気持ちの途切れが明らかで、結果には繋がらず。1日目午後のロードレースはなかなか良かった。いつも残り5キロ位からのラストスパートで遅れ気味になるのもこの日はちゃんと付いていき、しかも残り1キロで集団が混乱気味になるのを嫌って気持ちが切れてしまうのも押さえ込み、残り200メートルではしっかりスプリントにも参加して、結果5位。

ロードレースでは結果をだしたことが今まで無かったけど、今年はさい先の良いスタートが切れたかな?ただ逆に翌日のクリットは散々で、スタートでクリップインに手間取り出遅れてから集団に追いつくのに力を使い果たしてしまい、次第に遅れ始めドロップしてしもうた。例年ロードは今イチ、クリットはOKというパターンやったけど、今年は逆みたい。

その後数週間はCBTLが雨で流れてレースペースでの練習があまり出来ず。振り返ってみればこのCBTLでキチンと強度の高いトレーニングが出来ていることがロードレースの為に大切やったみたい。

そして迎えたロード2戦目は今年初開催のAlex Stieda Classic。初日のロードレースは7キロのグラベルセクションを含んでいて、Ghost of the Gravelに向けて自分の足がグラベルにどれだけ対応出来るかの良いテスト。2日目はVelocityと同じコースでのクリットで、この日は逆回り。

結果的には散々といっても良いくらい。初日のロードレースはグラベルセクションに入るまでは良い感じで集団にくっ付いて走ってたんやけど、グラベルに入った瞬間に完全に足元をとられて、あっという間に置いてけぼり。前日にマイペースで試走した時には平気やと思っていた細めのタイヤは、この日のレースペースでは完全に役立たず。

まあ自分の技術とパワー不足というのもあるんやけど、どうしようもない。なんとか気持ちを切り替えて自分のペースで走り続けることに。

(こんな感じ・・・)

グラベルが終わってからの2周目のロードセクションは、さらに気持ちを引き締めてレースペースでのトレーニングとして。2周目のグラベルセクションもなんとかやり過ごし、最後のコーナーを立ち上がってから、レースでのゴールスプリントをイメージして最高のスプリントを決めてフィニッシュ。このスプリントはなかなか出来がよく、フィニッシュしてからみんなに「最後のスプリント凄かったね〜」って褒めてもらえた。これが本当のレースの最後に先頭で決められるようになれば良いんやけど。

翌日のクリットはもっと酷かった。この日は別にスタートで出遅れた訳でもなく、ただ単純に足が無かった。去年までは悠々とこなせていたリサーチパークの一連のコーナーも、今年はなんでかすごくヘタクソになってる気がする。トラックでばっかり走ってるからやろうか?いつもはあのコーナーで前との間を詰めていけたのに、今年は2戦とも逆にあそこで差が広がってしまうようになってた。来年に向けてなんか対策を練らないとあかん。

翌週はカルガリーでのロード開幕戦、Jason Lapierre Memorial。その前の木曜日のトラックリーグ第2戦目で思った以上にちゃんと走れたので思い切って出ることにしたレース。

初日は夕方にITT、2日目は郊外でクリット。ITTは例によって、折り返しの登りの向かい風に耐えきれず10分過ぎから気持ちが切れてしまい、炎上。やっぱりペース配分が難しい。でもまあ、これはもうちょっと先の課題。

ただ2日目のクリットは良かった。スタート直前に今年からCSIのコーチをしているタニヤに「今日はキッチリ頑張れるはずよ」と応援してもらったのが効いたのか、初めから積極的に前に出てポジションをキープして、途中集団の後ろに下がってしまいそうになった時もコーナーからの立ち上がりでちゃんと前に出て走り続けることができた。途中前を走るレーサーに前輪を擦られて、あわやクラッシュという自体にも冷静に対応し事なきを得て、レース続行。最後のコーナーでの位置取りが今ひとつできちんとゴール前スプリントには絡まれへんかったけど、結果オーライの15位。ちょっと自信を取り戻したレースでした。

そして、AレースのGhost of the Gravelへ向けての最後のレースは、BCのゴールデンであったKicking Horse Cup。知ってたけど出たことは無かったレースで、今年は登りの力を試すべくヒルクライムだけ参加。

(これがスタート。こんな登りが途中僅かの下りを挟んで11キロ続きます。)

予想以上に速いスタートで、無理して付いていったらすぐに潰れてしまうのが明らかやったので、初めから自分のペースでヒルクライムトレーニングとして走ることに。途中霰が降ったりとなかなかエピックなイベントで、11キロの登りを約40分で攻略。パワーもしっかり出ていたし、一人でも最後まで気持ちを切らさず走り切ったということで、トレーニングレースとしては最高の出来。

40分のレースのために往復6時間かけて移動するってなんか無駄が多い気がするけど、来年は是非ステージレース全部出てみようかな。

そんなこんなで翌週は今シーズン前半戦を締めくくるAレースのGhoso of the Gravel。これまでの積み上げたトレーニングの成果がしっかり出せるよう、レースウィークの過ごし方も練習のうちの一つ。勉強です。

あまりに長くなったので続きは改めて。